私たちの活動

森を守る

循環型社会へ。
源流域の役割を
もっと多くの人に
知ってほしいから。

そのコップの水はどこからくる?

私たちが使っている“水”は、実にその約7割を河川からの取水に頼っています。

河川の上流にはダムがあり、生活に必要な水を蓄えてくれています。
つねに流水量の調整を行い、洪水から暮らしを守ってくれています。

では、ダムのさらに上流がどうなっているかご存知ですか?

桐生川の上流域には、無数の沢があり、豊かな自然が広がっています。
森林の土壌はスポンジのように水を貯めこんでくれて、
川に流れ込む水の量を調整しています。
降った雨は沢に流れ込み、その沢が桐生川に流れ込みます。
桐生川所流域の桐生市梅田町五丁目に降った雨は、沢から集まって桐生川に流れ込み、
桐生川ダムに貯められます。
梅田町五丁目は桐生川ダムの集水域であり、その地域の森林は河川の水量を調整し、
洪水を防ぐなど、さまざまな役割を求められています。
上流域の森林を守ることで、土壌流出も防ぐことができ、
人工ダムの長寿命化にもつながります。
私たちの社会資本である水や災害から生活を守るためには、
暮らしの上流に広がる環境を適切に保全することが欠かせないのです。

水源の危機を知っていますか?

水を守るために、ダムへの負担を減らす森林保全は不可欠です。
しかし、ダム上流域の過疎高齢化、所有森林の価値の低下により、森林に対する興味関心が失われ、森林管理に手が回らない環境になっています。

間伐などの必要な手入れが行き届かなくなり、
暗く湿った森林は下草が生えず、樹木の生育が遅れ、土が剥き出しになります。
雨が地面に染み込まず、雨で土砂が流出するということも起こりえます。
流れ出た砂礫や倒木によってダムに負荷がかかります。
スーパー台風の発生など、気候が大きく変動する現代にあって、
潜在的な危険度は、日に日に増すばかりです。

桐生川源流の森林は、桐生川林業として良い材を産出してきました。
しかし木材価格の低迷により、持ち主の森林に対する関心は離れ、
近年はシカやクマによる獣害被害が大きくなったり、
大雨やスーパー台風等の異常気象に対する耐性が低くなったりしてきています。

環境に対する関心が高まる中、この桐生川源流域の森林を守っていくことが
必要とされています。
この森林に人の目が向き、人の手が入ることから始まっていきます。

森の豊かな体験と発見を、森への愛着に。

昔から人は山と一帯となって暮らしをつくってきました。
果実や山菜、それらとともに生きる暮らしの知恵に至るまでが
私たちの社会全体の資産です。

まずは、山が持つ社会資産としての豊かな価値を
一人でも多くの人に知っていただくこと。
そのためには、森の魅力をわかりやすく編集し、
五感を通して体験いただく機会をつくること。

気づきと発見ある体験から、
森林への愛を育むきっかけをつくりたい。
私たちはそんな想いを胸に、さまざまな活動を行っていきます。